2015.9.26

9月26日 修了式 基礎科夜間部(N)

シナリオ会館の一室、
いつもなら受講生の提出したシナリオやプロットのプリントが置いている机に
その日はが置いてありました。

 

面白かったシナリオを書いた生徒だけがその鮨を食べることができる、
そうでなかった生徒の顔面には一斉に酢飯が投げつけられる。
顔面にぶつけられた酢飯の痛みを知る者だけがサクセスをつかむことができる。
そんなハードコアな授業がこれから始まる。

 

そんなことではではなく、
これから始まるシナリオ講座の修了式のため、
鮨やビール、その他の料理が机に並べられていたのでした。

 

ちなみに修了式前にはシナリオに関する書籍や雑誌📖のバザーが開かれていました。
月刊シナリオや月刊ドラマ、年鑑代表シナリオのバックナンバーなどの書籍が
格安で売られていて(安いものになると百円!)大変ありがたい催しでした。

 

修了式といっても堅苦しいものではなく
講座を担当した先生方のそれぞれのお話の後、
研修科・基礎科の受講生みんなでビール🍺を飲みながら鮨をつまみ
ワイワイ語り合うというアットホームな感じのものです。

 

先生方は現役バリバリの脚本家の方なので、
いろんなためになる話をしてくれたのですが、
その中で私の通っていた基礎科夜間部を担当してくれた先生の話をピックアップすると…

 

まず足立紳先生。こういう講座の講師をやるのは初めてで
「僕が役に立てることなんて何もなかった…」と仰ってましたが、もちろんそんな事はまったくなく。
書いてきたプロットやシナリオをどうすればもっと面白くなるか、
いろいろとアイデアの方向性を出してくれたり、
中々うまくいかなかった時期の話を赤裸々に話してくれたり。
続けること、そしてシナリオのストックを持っておくことって大事だなーと思ったものです。

 

そして加藤正人先生
加藤先生は一見物腰は柔らかで落ち着いた大人、という感じなのですが、
実はギャンブラーであり、たまに人殺しのような目つきをしているときがあります。
このときもその目でこう言いました。

 

「とにかく書く事。つぎに見ること」
自分の書いたシナリオを見せる、というのは恥ずかしいものです。
書いてる途中で「これは全く面白くないんじゃないか?」と思いだしたら止まりません。
人によっては自分の尻の穴をみられてるようだ、という人もいたりするわけです。

 

私も例外ではなく、稚拙さばかりが気になって、書くのをやめようか、
でも次の提出の期日に間に合わないと講座が終わってしまう、どうしよう?
いっそシナリオの代わりに尻の穴を見てもらおうか?ほめてもらえるかもしれない、
などと思ったものです。
あのとき尻の穴を見せずにシナリオを見せて本当に良かったと思います。

 

そんなこんなでシナリオ会館での修了式も終わり、
そのまま近くの魚民で二次会へとなだれ込みました。

 

気づけば深夜二時
終電もとっくに終わっており。魚民に残ったのは私を含めて5人。
全員死んで腐って放置された魚の目をしていました。魚民です。

 

始発電車が走り出すまでの約三時間。民は語り合いました。身の無い話を延々と。
そして私の頭の中では加藤先生の言った言葉がぐるぐると頭の中を駆けめぐっていたのでした。

 

「とにかく書く事。つぎに見ること」

 

そうか。そうだ。書かなければ。
FC2のエロチャットに給料をつぎ込んでる場合ではない。シナリオを書くんだ。
始発電車で乗り合わせた酔っぱらったキャバ嬢のパンチラをグッとにらみながら強くそう思ったのでした。