7月2日(火)基礎科昼間部(小林)
引き続き、小林がレポートします。
13回目の創作論講義です。
このブログを読まれているのは、主にこれから講座を受けようかどうしようかと思っている方々だという事を前提に書きますと、
「創作論講義」とは授業のようで授業でない、けどたまに授業、という内容です。ますますわけがわからなくなりそうですが、要するに、来る講師の方によってその内容が様々だという事です。自伝的な方もいれば、近日公開の映画🎬の宣伝が主(?)な方もいるし、大学の授業の1コマのように実習めいた授業をする方もいます。
木曜日の「基礎講座」で、課題提出と講評、という言い知れぬ緊張感💓を抱えている(?)受講生にとっては、こちらの方が気楽に受けられるのは確かです。講座とはまた違った勉強になり、とてもいい機会だと思います。授業ではない、と思って欠席される方もいますが、生の脚本家に会えて楽しいし、実際、執筆に役立つ話も多いです。
さて、ようやく本題に入りますが、本日は、小林弘利先生で、タイトルは「これからのシナリオ」でした。沢山書きたい事があるのですが、結論から書くと、これまた本当に陳腐な表現になって申し訳ないですが、
「目から鱗」でした。
そうです、小林先生、素晴らしいです、欧米や日本の映画(ドラマ)界について、広い視点でこれからどこへ向かって映画(ドラマ)作りをしていけばいいのかを、先生なりのビジョンを持って語られ、とても惹きつけられました✨
自分の不勉強がたたり、○○作品、××監督・・・など、沢山名前を挙げられてもピンと来ない私には、「これからの作家は、時代を見据えて、こういう方向でいく事になるだろうし、そうであって欲しい」というメッセージがとても響きました。こんな風に書いても、読んでいる人にはそれこそピンと来ないと思うので具体的に書きますと、
米国ではCATVがとても質の高いドラマを作っていて、「昔のお父さんの書斎に並んでいる本と同じ」レベルで100時間相当で妥協なし、世界をマーケットに勝負している。そして視聴者も、タブレットやPCでソフトを見ており、TV画面で家族で見るのはオーディション番組のような視聴者参加型(その場で投票)となっており、その流れが日本にもやがて来るだろう、メディアに対応して創り手も変えていかないと駄目だし、今までとは違う方法を編み出す必要がある。
先生によれば、ドラマは「一時も停滞させる事なく、前へ前へ進めていく」、映画は「一つの出来事・人物をどこまでも掘り下げ、じっくりと見せていく」のだそうだ。さらに、100人中80人はドラマを見ていないので、その80人をターゲットに合わせて作るべきだ、ともおっしゃられていました。
また、3・11の震災以後、「これからの日本はどうなるんだろう」という意識が人々に芽生えたはずで、そこから目をそらさないで欲しい、というメッセージもありました。
その他、書けばきりがないのですが、このような素晴らしいお話は、是非是非、ご自身で参加してお聞きください。
追記:いつもながら各先生方の、長時間のお話にはびっくりします👀
永遠と話題につまるでもなく、混乱するでもなく、2時間近くずーっと一人でお話されます。本日も休憩なしでぶっ通しでした(120分だから大学の授業より長いですよ)。
また質問を受けても、「どう返答するのだろうな?」という問いにもとても良く反応されます。脚本家である為には、2時間位ぶっ続けで苦なく話ができる???っていうのが必須条件なのかもしれません。。。。