2013.5.27

5月23日(木)基礎科昼間部(中本)

今回は小川智子先生による「構成」についての2回目の授業でした。

 

題材に使われたのは、川端康成の小説「雨傘」。
簡単に物語を言ってしまうと、父親の仕事の関係で遠方に越してしまう少年が、
お互いに想いを寄せている少女と記念写真を撮る、といった内容です。

 

非常に短い短編にもかかわらず、とても深く印象を残す作品でした。
小川先生曰く、これは「掌の小説」という短編集の内のひとつで、
一個一個が独特なので、シナリオの題材にするにはすごく良いそうな。

 

この小説を使ってまず始めたのが、
“物語の背景を考えて膨らませていくこと”
時代・少年の家柄・少女の家柄・少年と少女はいつから知り合ったのか、などなど。
他の方々の意見を聞いていくと、十人十色というものなのか、
読んで受けたイメージは同じものもあれば、全く違うものもあり、様々でした。

 

ある程度意見をまとめたうえで、次に進めたのが、
“この小説をシナリオ化していくこと”
当然、原作には描かれていない部分を考えていかなければならないので、
ここで構成を考える事へと展開していきました。

 

シナリオを60分物として、見せ場の1/3を物語全体のどの部分に持っていくか。
単純ですが、それによって物語の描き方は全然違ってくるのだな、とかなり勉強になりました。

 

話は変わって、授業の後半には同じ基礎科の方が書いてきたシナリオを皆で評価をする、
といった事をしました。
他の方のシナリオを読んで自分の意見を述べていく事と、いずれは自分の作品も他の方から
色々と意見をもらう立場になる事を意識させるためのものだったようです。
身震いする思いですが、真摯に受け止めて精進していかなくてはいけませんね…。
これからも頑張っていこうと思います!

 

それではまた✋