2016.3.9

3月9日研修科昼間部講義(K)

 
はじめまして。研修科昼間部のKです。

 

3月といえば卒業シーズンですね。
私たち研修科も、3月末で修了ということになります。
というわけで、最近の講義では、
皆さん書き上げた2時間ものの脚本をやっと提出されていたり、
今まであまり提出することのなかった方まで作品を出されていたりと、
何かと仕上げの時期に入ってきております。

 

さて、そんな締めくくりモードに入った去る3月9日は、
三浦有為子先生の講義でした。
講義前、いつも以上にソワソワしている生徒一同・・・。
実は、その日の講義は、一年間(もしくは半年)の総仕上げということで、
プロの俳優さん方をお招きし、私たちが書いた脚本を目の前で演じてもらう、
ワークショップ形式の特別講義だったからなのです!
自分の書いたものを目の前で演じてもらう、なんてことは普段なかなかないことなので、
講義直前だけでなく、もう何週間も前から「一体どんなふうになるんだろう…」と
不安と期待でどきどきしておりました。

 

そして午後二時。先生と俳優さん方がいらっしゃり、早速ワークショップ開始。
6本あった脚本をすべて読んできていただいた上で、
各作品の1シーンを順に演じていただき、先生、俳優さん方、作者、他の生徒で
「演じていただいた上で発見した矛盾や違和感」などのディスカッションをしました。

 

率直で稚拙な感想しか出てきませんが・・・面白かった。

 

ここからは私の個人的な感想でしかないのですが、やはり目の前で演じていただくと、
登場人物たちの動きや言葉、感情の流れがとてもよく見えるのです。
ビジネスなんかでよく使う《見える化》 って奴です、たぶん(違う)。

 

パソコンの画面上に浮かび上がった文字の羅列と、
生身の人間が動いて喋って紡ぎ出すものって全く違うんだなと、肌で感じました。
自分が書いたキャラクターが、俳優さんたちによって息を吹き込まれ、
目の前に立って生きている。心の底からすごいことだなと、そう思いました。

 

自分の脚本を演じていただいた後、先生から意見を求められて、
何もいいことを言えなかったのですが、正直心がじんじん痺れていて
この気持ちをどう表したらいいのかわからなかったのでした。

 

その反面、パソコン上では見えていなかった台詞、動き、
感情の流れの違和感や矛盾も発見し、自分の甘さを痛感しました。
人から指摘を受ける前に、自分で気づけるようにならないと・・・。
まだまだ、修行あるのみです。

 

そんなこんなで興奮も冷めやらぬままに講義が終了し、
その後、俳優さん方も交えて懇親会を開きました。
今日の講義のお話から、各自脚本の話、演劇の話、映画の話、
修了したらどうするの?みたいなお話まで、
いろんなことをワイワイガヤガヤおしゃべりしました。
お酒も弾むし、笑いも絶えない。そんな楽しい場となりました。

 

帰り道、ぼーっと電車に揺られながら、
今日のことを反芻しつつ、なぜだか寂しくなっていました。
あと数回で、研修科は終わりです。
毎週毎週、作品を書き、講評していただき、議論し、書き直す。その繰り返し。
たったこれだけのことですが、
その毎日がとても充実していて、そして愛おしいなと思うのは、 恐らく、物語を書くことが好きということに加え、 素敵な三人の先生方と生徒仲間の皆さんのおかげです
それが終わってしまうのは、とても、寂しい。
・・・目と鼻から出てくる熱いものは、何も花粉のせいだけではないようです。

 

少し湿っぽくなってしまい、
また講義の内容とはズレたなんだか恥ずかしい終わり方となってしまいましたが、
ここらへんで締めようと思います。
ご精読いただきありがとうございました。