3月17日創作論講義(はやし)
本日の創作論講義 「映像とシナリオの違いって何だろう?」
講師/伊藤裕彰(映画監督)・九良賀野喜一・あしまゆぅみ
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待ちに待ったこの日がやって来ました。
今日は、受講生の書いたシナリオをプロの役者さんが演じて下さるという貴重な一日です。
教室に入るとすでに…緊迫した空気が漂っています。
役者さんが二人、セリフの練習中です。
それを見つめる伊藤先生の目は厳しく、静かです。
時間が来ると、役者さんがふたりで台本を読みはじめる。
演じて下さる場面は、この本の中でも一番の見せ場であるシーンで、主人公が彼女にプロポーズする場面。
しっかり者の彼女に、優しく少し気弱な男がプロポーズします。
彼女は、可愛らしくも彼をリードしながらプロポーズさせるという、なかなか高度なテクニックを披露する女性です。
恐らく、私が日常生活でこのシーンに遭遇したとしても、こんな可愛く出来るだろうか…瞬間彼に婚約破棄されるような。
日常生活でこれを出来たら怖いものなしだなぁと考えながら、この彼女を演じている役者さんのすごさを感じていました。
ひととおり本読みをし、動きをつけ、細かい動作、言い回しの確認。
紙の上に書かれただけだった台詞が、役者さん達が演じていく度にだんだんと生の言葉として私達に伝わってきます。
最終的に丸々2時間を費やしカメラに撮られていました。
どなたかの言葉かは忘れましたが以前、「台本は現場へのラブレター」という言葉を聞きましたが、その意味が少し分かった気がしました。
映像化された作品は沢山の視聴者の方の目に留まりますが、それを映像化されるまでには沢山の道のりがあります。まず、作って下さる方々に理解されなければなりません。
登場人物の気持ちがよく伝わり、それを役者さんが演じたときに役者さんが輝けるようなものであれば、きっと作品は素晴らしいものになるのだと思いました。
出来上がりの映像が楽しみです。
はやし(第52期基礎科夜間部)
会社員。2008年秋より、基礎科夜間部を受講。