12月13日 創作論講座
基礎科夜間部 大塚玲未と申します。
12月13日に行われた、じんのひろあき先生の「創作と表現」。
開始5分くらいで、「僕の授業はメモを取らないでください」と言われ、
普段の授業とは違う雰囲気にこの授業は絶対おもしろいと確信しました。
授業内容始めの40分は、
一般の大学生徒が書いたプロットを基準に、ト書きや内容の矛盾点を直していき、
自分がイメージしているものを文字にして、
第三者に伝えることの難しさを教えてもらいました。
その後、某韓国映画を見ながら、11分、29分、50分の法則、
あらすじやプロットを書いてからシナリオに入ることのデメリットをお教えいただきました。
普段、基礎で習っていることと真逆なことを言う先生に、
戸惑う人も多かったように思います。
しかし先生は、
「書くのには気力がいる。 途中で疲れてしまうので最初の一行に悩んで書けないくらいなら、 自分が書きたいと思っているところから書いて埋めていけばいい」 とおっしゃっていました。
ちょうどその時期、私はト書きの一行が書けなくてもがいていたので、
その一言がとても嬉しかったのを覚えています。
人それぞれ色んなやり方があって、合う合わないあると思いますが、
先生の授業で救われた人も多いのでは。
じんの先生の授業で最も印象的だったのは、最後に言われた言葉です。
「今年は 『君の名は。』 や 『シン・ゴジラ』 、
『この世界の片隅に』 で日本映画界は盛り上がりました。
おそらく似たような作品がこれから出てくるでしょう。
しかし所詮二番煎じです。これらは企画から完成までに6年かかったそうです。
みなさん、デビューは出来ます。でも彼らの2年目3年目の苦悩を想像できますか?
本当にこのままでいいのか、ただゴジラが行って帰ってくるだけの作品じゃないのか。
でもこれで行こうと背中を押してくれたメンバーがいた。
この2年目3年目の苦悩を学ばなければならない。
みなさんデビューは出来ます。 でもこの先10年20年続けていくために、どうすればいいのか。 テクノロジーと共に日本映画はどうしていけばいいのかを考えなければいけない」
フィルムからデジタルに変わった映画業界。
今低迷しているこの映画業界を今後どう盛り上げていくか。
目先のことだけではなく簡単に出ない答えを、我々は苦悩しながら見つけねばなりません。