1月19日創作論講義(酒匂)
本日の創作論講義 「ラジオドラマのつくりかた」
[講師] 小松與志子さん(シナリオ作家)
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今週の創作論講義は小松與志子先生。
小松先生といえば、この「シナリオ講座」第21期研修科の修了生、私達の先輩です。
「私達と同じように学んでプロになった人、得るものが多そう!」という大きな期待をふくらませて授業に臨みました。
テーマは「ラジオドラマのつくりかた」。
正直、ラジオドラマってあまり聞いたことがありませんでした。
車に乗っている時にたまたま流れていると聞いて「おもしろそう!」と思う時もあるけど、目的地に着くと車から降りてしまうし…。
とりあえず、1/2、1/3放送の小松先生脚本のNHKラジオドラマ『祖国を想う 沖縄を想う ~ドラマ照屋敏子伝~』を聞くようにと言われていたので前日、慌てて録画したカセットを聞くと……「おもしろい!」とすっかりはまってしまいました。
開始時間になると小松先生が登場。
まずは先生の過去の作品、セバスチャン・フィツェック原作『ラジオ、キラー』を第一話は脚本を見ながら、第二話は何も見ずに聞きました。
初めて見るラジオドラマのシナリオに興味津津でした。
その後、先生から「ラジオドラマ」についてのお話。
大きく言うと、映画やテレビとは『技術面』、『素材の選び方』が違うとの事。
『技術面』は…
・柱を書かない(作家によっては書く)
→場面・場所の変化は、効果音や音楽など
・セリフ、モノローグ、ナレーションで構成され、「ト書き」は書かない
→ナレーションがト書きの役割。ちなみに、ナレーションは別の人がやったり主人公がやったり場合による
『素材の選び方』は…
・登場人物が「犬」とか「河童」とか「幽霊」でもすぐにできる
・場所の設定が「海外」とか「沖縄」とか「真っ暗闇」でもすぐにできる
先生いわくラジオドラマの魅力は、「映像に比べて、簡単にできて雰囲気をそのまま出せる!」
「映像がない分、固定されず、奥行きがある。色々と想像できる。そして、人々を集中させられる。」との事。
確かに、前日に聞いた照屋敏子さんのドラマ、2時間ずっと集中して聞いていたし、敏子と先生が結ばれるシーンは思わず、キューンとなりました。二人のセリフの声だけだから、色々と想像してしまったのかも(;^_^A
でも、その分注意しなければいけない事もあって、
・時間軸がコロコロ変わったり、場面が急に変わるとリスナーがついていけなくなる
・セリフは映像より工夫が必要
・登場人物は聞き分けるため、なるべく性別とか年齢、しゃべり方を変える
そして、「ラジオはNHKとかで公募もしているし、むしろ映像の世界より入りやすいかも。」という希望が持てる言葉も!確かに、今までラジオドラマなんて考えた事はなかったけど、今日をきっかけに世界も覗けたし、何より好きになったし、「よし、挑戦しよう!」と心の中で強く思いました。
大先輩の小松先生は講義でも、生徒の質問の返答でも、真剣にそして丁寧に教えてくれました。そして、生徒の「下調べにどれぐらいの時間をかけますか?」との質問に…
「とことん調べます。誰に何を聞かれても答えられるように、リアリティがある様に、本物を書く様に。」
(ちなみに、大伴賞は2年調べた、耳の聞こえない人の話の時は知り合いを通じて会いに行った、犬の話の時は…犬が嫌いで怖かったけど会ってなでたりしたとの事)
今日の授業で一番に学んだ事は「いい作品を書くためには努力は惜しまない」
という事でした。
本当に勉強になりました。
酒匂彩子(第54期基礎科夜間部)
「iPhone」を買おうかどうか、とっても悩んでいます。