2018.6.6

第70期 研修科夜クラス H.E

私がシナリオ講座に参加したのは、
「自分がこれからの人生で何ができるだろうか。 俺は映画が好きだ。ならば映画のシナリオを書いてみよう」 と考えたからです。
そして「自分が書いたシナリオが映画化されるようなことがあればいいな」などと、
まだシナリオすら書いてもいないのに
あれこれ妄想しながら赤坂を歩いていると、
いつの間にか日本シナリオ作家協会に辿り着いていました。

 

それから半年。
基礎科夜クラスの授業を終えて、
研修科に進むべきかどうかギリギリまで考えました。
基礎科でシナリオ一本を書いたとはいえ、
まだ完成していなかったのでその1本を書き上げること。
そしてさらに厳しい環境の中で
次のシナリオを1本完成したいという希望があり、
妄想の海辺を一晩歩いて考えてみて
「やるしかねえよ」と研修科に進むことにしました。

 

4月に開講して約2ヶ月が経ちましたが、
研修科受講生の意欲は基礎科と比べて高いです。
最初の授業から何人も作品を提出しており、
次回作の構想すらない状態で参加した私は焦りました。
毎回違う作品を提出する受講生もいて、
「あなた方はいつ考えて書いているのだ」
「そのシナリオ頭脳を俺にくれないか」と問いたくなります。

 

私は研修科で作品(プロット)を書いてこれまで2回提出しました。
しかし基礎科に比べて講師(安倍照雄先生、鈴木智先生、吉田智子先生)の講評は厳しく、
受講生からの講評も厳しいです。
講師からは「プロの脚本家」「映画プロデューサー」の視点で、
受講生からは「プロを目指す脚本家」「映画の観客」の視点で
様々な意見をいただけるのは良いこと。
厳しい意見を受け止めつつ、必要な意見は取り入れていく。
とにかく考えて書いて出す。
無謀だとかバカバカしいと思われるアイデアでも出す。
それを継続するしかないです。

 

シナリオのテーマを決めるのは大変ですね。
基礎科夜クラスに参加してから、
仕事をしている時、酒を飲んでいる時、風呂に入っている時…等々、
いろんな場所でシナリオのテーマを考えています。
そして基礎科・研修科に参加して思うことは、
シナリオを書く事だけではなく、「映画の見方を学ぶこと」です。
受講して、映画の見方が広がりました。
講師が講評の中で参考になる映画を挙げてくれますが、それも大変参考になります。
納得できるシナリオが完成するかどうか、コンクールに応募して結果がどうなるかわかりません。
だけど結果や評価がどうであれ、私はずっとシナリオを書き続けたいという気持ちになっています。
それも日本シナリオ作家協会のシナリオ講座に参加したおかげかと思います。