5月12日研修科夜間部(仁鬼)
2012年5月12日(土)
講師 田部俊行先生
講義概要
提出作品に対して、主にサブストーリーについて触れられることが多かった。
講義中に出た話
映画館で映画を見る。
新書からの着想法。
「アーティスト」について
講義中に触れられた映画作品
「情婦」「サンライズ」「アーティスト」「ドライブ」「スミス都へ行く」
「チャップリンの拳闘」「オーケストラ リハーサル」
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「みなさん、最近映画見てますか?」
山田太一の「ふぞろいの林檎たち」のタイトルのような問いかけ。
教室に入って来るなり田部先生がおっしゃった言葉だ。
見ていますよ。御心配なく。
「ノンフィクション、新書も読みなさい」
先生が最近読んだという内田樹(うちだ たつる)さんの作品を例に出される。
作品中の「武道の目的は敵に勝つことではなく、敵をつくらないことである」
という部分からアスリートへ話を繋げ、そこからアスリートにとっての敵とは何か?そして、当初の話へ相対的につなげそこから先生が発想した話をして下さった。
凄い!プロはこのように発想するのか。
それ以後、先生の発想力の凄さに圧倒されつづけた二時間であった。
ちなみに内田樹さんについてだが、かつて、格差社会論の批判をされていることを知り一時期憤りを覚えたが、今回の話をきっかけに、もう一度内田さんのことを調べてみた。とある大学への寄稿を読んだのだが、内田さんの本意がやっと理解できた。自分はこの中にもでてくる城繁幸氏と同じ考えを持つが……。
内田さんは、格差社会の本質に踏み込んでいる為、誤解を招くことが多いのだろう。自分も本質に踏み込まなければいけないと反省。しかし、先生が読まれたという「逆立ち日本論」でもあった、正解だけを求め、相手の考えを全否定するのはいけないという考え方には自分も賛成である。最近気づかされたことであるが。全体主義への批判、自分の永遠のテーマの一つである。
さて、講義のほうは、提出作品に対して受講生の鋭い意見も飛び出す。
そして、さらにその上を行く先生の意見。
「そこを掘り下げるのか」
「この人物をこういうキャラクターにして、ひねりをだすのか」
「このエピソードをこういうふうに味付けするのか」
ポンポンと映画名をあげ、具体的な例を示し、話をされる先生。
おそらくプロデューサーとのやりとりもこんな感じなのだろう。
どんどん作品が膨らむ要素を提示されてゆく先生。
今週の創作論講義で柏原先生もおっしゃっていた言葉を思い出す。
「生徒と話をするだけで、そいつがデビューできる状態になったかどうかがわかる」
映画を見ろ。本を読め。
田部先生の言葉が身にしみる。
そして講義後の飲み会。
今日は男性だけの飲み会となった。
女子会ならぬ男子会。いや、あえて「おとこ会」と呼ぼう。
こういうのもたまにはいい。
今日も、講義中には聞けない話をたくさん聞かせて頂いた。
受講生仲間の話も聞いてるだけで面白い。
酔っぱらった。
そして、またもや終電をのがしてしまう。
「南無三!」
深夜のマックで本を読む。
「テロリストのパラソル」
最近すすめられた藤原伊織さんの作品。
面白い!
続いてトリガーラインの舞台のDVDを見る。
これも面白い。
やがて夜が明けてゆく。
そして赤坂の街を後にし、「午前十時の映画祭」を観に日比谷へ。
今週は「タクシードライバー」だ。
缶ビールを片手に朝陽が差し込む都内を歩く。
来週は大原久澄先生。
もうすぐ「日本ダービー」ですね!
58期研修科夜間部 仁鬼校輝(にきこうき)