2011.1.13

井上正子先生(基礎科昼間部)

新年です。
早速のお題は映画「聖なる酔っ払いの伝説」
パリを舞台に、ある酔っぱらいの体験する奇妙な出来事を描くドラマ。
監督、脚本は「偽りの晩餐」のエルマンノ・オルミ。出演はルトガー・ハウアー。
1988 ヴェネツィア国際映画祭 金獅子賞 受賞作品です。

 

井上先生いわく「みんな早い展開でいろんなことが起きるドラマ見てると、こういう映画って、まったりしすぎて待てないでしょう。でも、この時間経過を見せていくのが映画なんです。」

 

そうなんです。待てないんです。リモコン片手にザッピングを繰り返し、ネットで見たいところだけをサクサク見ることに慣れてしまっていると。

 

細切れ時間しか相手にしていない私にとって、先生の「これが映画」とのお言葉に目が覚める思いでした。感想を提出する宿題が出されましたので初めから何が起きていったのかじっくり整理してみて、やっと映画の輪郭がおぼろげながら見えてきた次第です。

 

観終わって、真面目に正直に生きることが認められた気がして、ほっとして、背筋を伸ばして歩こうと思わせてくれるような映画でした。

 

後半は受講生提出プロットの講評。その中から二作品について。
O君のテーマ、なかなか良いので掘り下げるようにとの先生のご意見。
出てくる子のキャラクターが伝わるな、この子さわやかないい子だな、これは作者さんの人柄が出てるなと思わせる印象的な作品でした。
kさんの作品。主人公の設定を人妻から女子高生に変えたのは正解と先生のご発言。
私も、ずいぶん整理されてわかりやすくなったな、話が作者に寄ってきたなと感じました。

 

次回のお題はエルスールだそうです。「ミツバチのささやき」見なくては。。。。