6月30日創作論講義(宮木)
本日の創作論講義「コンクール受賞を目指す!」
講師/桂千穂さん(シナリオ作家)
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今日の創作論の講師は桂千穂氏、テーマは「コンクール受賞を目指す」。
開口一番、先生の「君たちは 映画を観ていない、ホンを読んでいないで本当にシナリオ・ライターになれると思っているんですか?」と言う、辛らつなことばで講義は始まった。
そして、シナリオを書けるようになるための、とっておきの方法を教えて下さった。
それは、洋画を観て、それを自身でシナリオにすること。
なるべくDVDで買って、2本くらいシナリオにすると、シナリオの書き方が判るというもの。何故 洋画かと言うとスーパー・インポーズが付いているので台詞をきちんと書くことが出来るからだそうだ。
締め切りとか考えないで、じっくりと時間的な余裕もあるので、確かにこれはオススメだ。
以前、シナリオを勉強していない時、英語を覚えたい一心で、これを試みたことがあった、早速好きな洋画でやってみよう・・・。
先生は、コンクール受賞の大切なポイントは水前寺清子の唄の歌詞「ヒトのできないことをヤレ」つまり、
【他のヒトが、書かない、扱わない題材を書け】と強調された。
2時間の講義内に、有意義ですぐに役だつことを、数多話された。
○戯曲 例えば、イプセンの『人形の家』は、文庫本なら2時間半くらいで 読めるし、シナリオにとっても参考になるので、必ず読むこと
○プロデューサーは、「何かアイディアありますか?」と 良く聞くから、O・ヘンリー短編集を読んでおくといい
○映画を観ないことも良くないが、シナリオを読まないのはそれ以前だ。
○柏原寛司氏は「タマをこめなければ、撃てない」がモットー。
○「映画の歴史100年は、パクリの100年」と、あの荒井晴彦氏が言うように気に入った映画があったら、それを自分なりに、換骨奪胎して、シナリオを書いてみる
この日のテーマのコンクールについては
○とにかく、出し続けること
○メゲナイで、ダメだと思わないで常に書き続けること。
○コンクールは、その年によって豊作の年もあれば、不作の年もある。出しておけば、その不作の年に受賞できる。
○その時出さなければ、そのコンクールはまた来年までないことを肝に銘じること
そして、「シナリオ・ライターは肩肘張ってやるものではない」とも、おっしゃった。
先生は、最新号の「シナリオ」に掲載されている、大伴賞の審査の舞台裏のとっても興味あるオハナシもして下さった。それは、紙数の関係で省略します。
終了後、有志で先生とお茶する。
ここでは、講義で聞けなかったことも、聞くことが出来、とっても楽しく有意義なヒトトキであった。
桂先生最後までお付き合いしていただき、本当にありがとうございました。
宮木(第52期研修科夜間部)
46期研修科、49期研修科~51期研修科を経て、
今年4月、52期研修科に入学。