2009.1.20

1月20日創作論講義(平井)

本日の創作論講義「落語とシナリオ」
講師/安倍照雄さん(シナリオ作家)

先生は落語が大好きで、脚本家になる前からずっと興味を持って勉強してきた落語が脚本を書く上でとても役立っているそうです。
「落語じゃなくても自分の興味があること、好きなことを掘り下げて勉強するとそれが必ず、シナリオを書く上で役立ちます。自分は何を見て感動するのか?泣けるのか?面白いと思うのか?それを突きつめて考え、書いてゆく。」
「レンタルビデオを借りるときは新作コーナーではなく、不朽の名作コーナーをみてみる。50年もの長い間愛され続けた映画は何か特別な魅力があるはず。不変的なメッセージを訴えかける作品であるからだ。」

シーンの書き方
1)情報を観客に知らせる必要がある
2)その情報をもっとも効果的に伝えるにはどんな演出がいいか考える
3)たった一言の言葉でも詩のように美しくなるようにする

物語にまったく関係のないセリフを入れることで場面に緊張感がうまれたり、人物の性格を浮かび上がらせたりと物語に深みがでる。フレームの外を描くことが大切。

「テーマが不変(普遍)のもの」という言葉で思い出したのはイタリア、ポンペイの遺跡で見た世界最古にして最初の職業「娼婦の部屋」を見学した時、2000年前の男女が絡み合っている色鮮やかな壁画をみて、兵士が自分のイチモツの重さを果物をのせた天秤にかけ量っている絵をみて「昔も今も人って変わらないな~」と妙な親近感とバカらしさ、プラスさわやかな感動を得たのを思い出した。そう、私たちは変わらない。
きっと2000年後も泣き、笑い、苦しみ、喜び、人を愛し、人を傷つけ、子を産み、死んでゆくのだろう。いや、今から2000年後は人類は滅びているんだろうなあ。。。
生まれたものは滅んでいく、これもまた不変の真実。

平井(第52期基礎科夜間部)
今年8月、夏の公開講座を受講。
その後、今期基礎科夜間部に入学する。