2008.11.25

11月25日 基礎科創作論講義(M)

本日の創作論講義  「企画書の書き方」
講師/葉山陽一郎さん(シナリオ作家・映画監督)

 

 

本日の創作論講義の講師は葉山陽一郎さん。

 

扉を開けて先生と目が合った瞬間、あっ、この方は職人だと感じた。

 

講義が始まって、先生はゆったり自分のペースで企画書の書き方を説明し始めた。

 

プロデューサーらを惹きつける企画書とはどういうものか?
表紙でも馬鹿には出来ない。カラーで彩色したり、視覚デザインで惹きつけられる。
また、登場人物表の服装のディテールまでも細かく描くといったオリジナリティも発揮する。
映像化された事を具体的に想像させる企画書がいい企画書だと。

 

そして、実際に表紙の次のページに付ける企画概要を約1時間で仕上げる実践演習に入った。
原作「浦島太郎」をベースにタイトル・ジャンル・概要・テーマ・イメージキャスト・ストーリーと生徒は自由に作成していく時間になった。

 

約一時間。生徒の発想力をかき集めたら、エネルギーになって電気でもつくんじゃないかという程ぴーんとした張り詰めた空気が流れた。

 

提出後、先生は読みふけってた。8時50分に講義が終了するが、40分まで読むのに没頭してて先生は時間を勘違いしてるんでは・・・はい、こうやってまとめるのは難しいですね、チャンチャンと終わるのでは・・・・と不安になった。

 

先生はただ単に職人だったようだ。職人だからこそ、生徒一人一人の作品を丁寧に噛みしめてたのだ。

 

その中で特にいいベスト作品が二つ選ばれて、私のが入ってた。
最近、軽くへこんでたので(昼間の研修科の講義でケチョンケチョン)物凄く嬉しかった。
また書いていこうって気持ちになった。

 

最後の締めくくりに、企画とは結局何ぞ?というまとめに入った。

 

「企画とは自分の人生を企てる事である」

 

格好いい。格好良過ぎる。もうそれ以上の言葉はいらない。
それだけで、先生がどんな風にシナリオと向き合ってるのか、どう捉えてるのか全て集約されてる。

 

講義終了後、私は、先生がどんな経緯で監督になったのか質問しに行った。
先生は、また、とつとつと自分のペースで話してくれた。

 

その日は、先生が新しく企画しているデビルマンの格好をした弟子がいて(本当にデビルマンの着ぐるみを着ていた)彼の「飲みに行きます?」の一言で3人で飲みに行くことになった。

 

お酒が入っても先生は自分のペースで好きな映画監督や映画製作の裏話を話してくれた。
20代の時にしてたバイトの話(これがめちゃ面白いけどここではちょっと・・・)
の時少しだけ笑顔がこぼれてなんだか嬉しかった。

 

私は、シナリオ協会に来て絶対プロになれるとか上手くなれるとかあまり思っていない。
むしろ、いいシナリオを書きたいなら、ここにいてはいけないと思う。
では、何で来るのか?それは、こういった出会いがあって、またやろうってモチベーションを貰えるからだ。
仲間や先生からいっぱいいっぱいパワーを貰えるからだ。

 

今日も、先生とこうやって飲める機会を与えてくれた作家協会に感謝。
そして貴重な時間を割いて飲みに付きあってくれた先生に感謝。
あっ!デビルマンにも・・・

 

終電がある先生と私はもたもたしているデビルマンを店に置いて赤坂駅に向かった。
昼間の景色とは違う赤坂の夜景・・・
全く出てくる気配がないデビルマンを気にしながらも、赤坂の町を少しイイ気分で去って行った。

 

M(第51期研修科昼間部)
バンクーバーで演技を学んだ元舞台役者。たまたま褒められたブログで調子に乗り脚本の勉強を始めて約8カ月。ますます野望は高まり、最終的な目標は映画監督。
三重県出身のMを宜しくお願い致します。お酒は大好き!
皆さん、飲みましょう★