2008.10.14

10月14日基礎科創作論講義(松浦)

本日の創作論講義「いかにして進路を切り開くか」
講師/桂千穂さん(シナリオ作家)

 

 

開講後、初の火曜講義。火曜はベテラン作家氏の講義が聴ける日で、直接生々しい話を聞いたり質問できたりします。
小説の世界では「誰でも一本、自分史という小説が書ける」と言います。
この自分史や創作論を、シナリオ作家の先生自身が語るわけですから、これほどの聞き物は無いでしょう。シナリオ講座に通って良かったと思うことのひとつです。

 

本日の講師は大林監督の「ふたり」などがよく知られている桂千穂先生。

 

デビュー前からのお話から始まり、デビューの過程でいかに支援してくれる人が大事であるか、いろいろなきっかけで勉強することが大切であるかという内容で、ご自身のミステリー構造を基軸にしたお話なども興味深かったです。受講生からの質問では「ふたり」のエンディングの話などありましたが、これは創作論というより、原作との向き合い方の話になっていました。 個人的にはアニメ「黄金バット」の脚本の話に食い付きたかったのですが、他の受講生が、どん引きしそうなので普通の質問。
講義で印象に残ったことは、「脚本が読めないプロデューサーもいる」、「直しをやり過ぎても失敗する」などなど。指摘されたことを直そうとする余り、全体のバランスが崩れていくことの危うさなどは、自分の実体験とも重なるので、直しの話は今後ともいろいろ聴きたいと思ってます。

 

講座終了後は国会図書館に行って、いろいろと資料調べ。徒歩20分くらいでしょうか。たまたま読んだ菊島隆三氏の「男ありて」のシナリオが面白かったです。昼間部を選んだのは前後で調べ物が出来るからで、国内最大の図書館がそばにある立地条件は、なかなかのものです。

 

松浦 (第52期基礎科昼間部)
元漫画家、ほとんどがガンダムでした。時代劇風に言うと「人を斬ったことがあるが、斬り方が下手くそ」なので、講座で斬り方再勉強中。