9月25日基礎科昼間部 (中里)
私の心を映し出すどよーんとした曇り空の中、この半年間毎週火、木曜日に通ったシナリオ教室の最後の授業へと向かう。自分に問う。やれただろうか?
まずシナリオの企画書にあたるプロットの提出。その後講師から様々なアドバイスを受けシナリオを完成させる。もうあと何回かの授業しかない段階で講師の井上登紀子(登るっていい字だ)先生のよく通る声が教室に無情に響く。
「あれ、まだプロット出してない人いた?」
「・・・」
おおっ視線がこちらに向いているような気が。皆さん気付いていたのね。
51期基礎科きっての優等生M君は言う。
「ここまできたらなんも出さないほうがかっこいいんじゃない?」
「・・・」
出そうじゃないの!望むところよ!
ここでは肩書きなど関係ない。シナリオを書きたい!その思いだけで集まった面々。高校を卒業したばかりのお尻の赤い男子もいれば、棺桶に片足つっこんだ(ジョークよ)爺もいる。大学院出か?という才女もいれば、そ、その質問は…という不思議ちゃんも。この教室自体が既にシナリオの題材にあふれているではないか。
「金脈は自分の周りにあることをわすれるな」
あるゲスト講師が言った言葉である。まさにそのとおり。
ふと、この半年間のノートを読み返してみた。出てくる出てくるザクザクとお宝のような言葉たちが。
「悪にも倫理がある」
高田先生が最初の授業で言ったセリフ。しびれるぜ!
井上先生に教えて頂いた中でも特に心に響いたのはセリフに関してのこと。
「脇役であっても作者の都合で描いてはならない、たとえ1秒しか出演しない人物でも演じる人にとって良いものであるように」
シナリオ作家になりたい。
言葉を選び、組み立てる仕事がしたい。
強く思わせてくれた先生方。
私たちのような未熟な人間に辛抱強くお付き合い頂き、本当に感謝しています。
この教室から羽ばたく人がいるかもしれません。そのときは先生のおごりでお願いします。えへ
中里 (第51期基礎科昼間部)
至ってふつうな子持ち主婦
趣味 読書、深酒、テニス、バイク
目標 ヒモを養える位シナリオで稼ぐこと